ピアノコンクール・ともせんせいの経験談

今日は、私の苦い経験をお話します・・・

あれは、私が中学3年生の時でした。

ピアノに夢中で、三度のご飯より、勉強より、部活よりもピアノ♡でした。

そのころ住んでいたところはとても田舎だったのですが、新卒のフレッシュなお姉さま先生が、とても一生懸命教えてくださったので、中2の1月に受けたコンクールの予選で、地区大会に進むことができました。

そして、学年が上がり、中3、といえば、世間的には受験生です。

でも、私は、こう思っていたんです。

「将来、音楽の勉強をするために大学に行きたい。そのためには高校の普通科に行かなくては!」

ということで、コツコツ勉強もしていました。

しかし、学校は厳しかったですね。「次の大会がすんだらピアノを休みなさい!!!」
と、担任からいわれました・・・・

まぁ、しかたないかなぁ、と思っていたら、次の大会で、全国大会の切符をもらってしまったのです。

もう、学校はいいや、こんな経験、ほかではできないんだから、全国頑張ろう!

と、猪突猛進していました。

しかし、気持ちとは裏腹に、一向に課題曲が弾けるようにならない。

挙句の果てに、腱鞘炎にまでなり、「練習」→「痛み」の悪循環をしてしまいました。

季節は待ってくれず、夏休みに入り、コンクールのため、初めての上京♬

田舎者ぶりを発揮し、わくわくして、東京を歩きました。

コンクールは恐ろしいもので、今まで見たことのないくらいの大きさの会場、おそらく審査員席であろう中央の一列にライトがついている。

確か、審査員は1③名の著名な方々・・・もう、緊張もMAX・・・

まだ、課題曲が完全じゃない、できることならあと1か月練習したい、そんな気持ちでした。

そんな不安定な状況で臨んだ全国大会。いいわけがない。

課題曲のとちゅうで、まさかのSTOP・・・

頭が真っ白になる、という経験をしました。あとから演奏を聞いてみると大した時間ではありませんでしたが、その時の舞台の上の私はには、30分にも1時間にも感じられました。

やっちゃいけないところでやってしまった、という罪悪感と、悔しさ、そして、今日の日を応援してくれていたみんなの顔が走馬灯のように浮かび、泣きたい気持ちになりました。

でも!

転んだら、石でもつかんで起きるともせんせいです。

ここからは、頭を120パーセント、しっかり動かして、今日のこの舞台をたのしもう、最後まで自分のベストを尽くそう、と、あきらめかけていた演奏から自分を取り戻しました。

楽屋に戻った時、ほかのコンテスタントのお友達が、「自由曲、とてもよかったわよ!」と言ってくれました。

私はその時思いました。

頭が真っ白になる演奏をしたのはすべて日頃の私の練習が悪かった。止まらない、頭が白くならない演奏をできるためのことを考えて、次回に臨もう。

これは、経験したことのない人にはわからない感覚です。

でも、私にはわかりますから(けがの功名ですね・・・)、そういう失敗をする生徒を作らない方法を知っています。

楽しんで発表会やコンクールで演奏する生徒たちは、本当に私の誇りです。

すべては、あの、コンクールでの出来事が、今の私を作ってくれました。

私はその後、自分でたてた計画通り、普通科の高校に行き、音楽の勉強をするために音楽大学に入りました。

あの日から、「頭が真っ白になった」「止まってしまった」演奏は、していません。

そのノウハウは、ともみゅーじっくの秘伝です。

コンクールのためのワンレッスンも受け付けています。よかったら、コンクールに向かう姿勢、考えてみませんか?

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