人間関係でつまづいたり、孤独にさいなまれたり、日々、人のこころは忙しいものです。
私の尊敬する心理学者に、アドラーという人がいます。
「嫌われる勇気」という、青い本、ご覧になられた方もおありかな、と思います。
彼は、「相手に期待をする」のではなく、「相手を信頼する」ことをうたっています。
どういうことか、と言いますと、
相手は、~するはずだ、~してくれるだろう・・・という期待を持たずに
相手に、~してほしい…という信頼を寄せたら、対人関係のおよその問題が解決できるといっています。
アドラーは「すべての問題は、対人関係にある」と、言っています。
孤独すら、人がいないからさみしい、不安だ、という、対人関係の問題だというのです。
確かにそうですよね。
わたしは一人暮らしですが、寂しいので犬を飼っています(笑)
わたしのところは、犬がいい働きをしてくれるので、対人関係の悩みも、犬に聞いてもらってチャラです。
犬にはわたしの悩みを聞かなければならない義務はないんですが、
包容力があるので、つい、頼ってしまいます。
自分の人生の「質」を高めるために、いろいろなことをしなければいけません。
その一つが、「他者との線引き」です。
本来、自分がしなくてもいいことを、他者の領域に入り、つらい目にあってしまうことも多いのです。
線引きは、だれがすべきことか、これを自分がやらなかったら困るか、困らなかったら自分の問題でなく、他者の問題、ということになります。
受験勉強など、「お前のためを思って」言ってくれてる親御さんの叱咤激励、これも、親御さんは、本来口を出すべきでないものと、アドラーは言っています。
親御さんが勉強しなさいというから、勉強して、いい学校にはいった、という結果をみたら、
これは、親御さんのために勉強したことになり、自分自身のためではないというのです。
自分のための人生、だから、勉強するもしないも自分の問題なのです。
親御さんにできることがあるとすれば、
「なにか力になれることはない?」と聞いてあげるくらいです。
自分の舞台を歩くんです。
そのことを、日本人は、あまり意識せずに子供のころから育っているように思えます。
私は、明日を担う子供たちにかかわる仕事をし、その親御さんともかかわりがあります。
ですので、自分の舞台を歩くピアノを弾いてくれるよう、教えています。
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